息子が病院に行った際、どういうわけかマイナンバーカードを失くして帰ってきました。何かと便利にマイナンバーカードを利用していましたが、失くしてしまうと結構大変なことになってしまったため報告します。
マイナンバーカード単体に含まれている情報や、カードを紛失した時の手続き、マイナンバーカードを持つメリットやデメリットなどについて考えてみたいと思います。

2025年6月上旬にマイナンバーカードを紛失
私も息子も慢性鼻炎の関係で月に一度程度病院に通うため、マイナンバーカードは割と身近な存在でした。医療事務の方はどう考えているかは分かりませんが、とても便利にそして気軽に利用していました。
調剤を終え家に帰った時、息子のマイナンバーカードがないことに気がつきました。薬局へ戻り落とし物はないか確認したり、ダメもとで車内を掃除してみましたけれど全く見つかりませんでした。
マイナンバーカード単体には大した個人情報は入っていないため、「一時利用停止」の手続きを行いました。ちなみにマイナンバーカード単体に含まれている情報は次の通りです。
マイナンバーカード単体に含まれている情報
カード単体に表示されている個人情報は次の7項目です。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 性別
- 本人の顔写真
- 12桁の個人番号
- 有効期限
ICチップに含まれている情報は次の8項目のようです。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 性別
- 署名用電子証明書(e-Tax等)
- 利用者証明用電子証明書(マイナポータルやコンビニ交付関係)
- 他、券面情報を読み取りやすくするための補助データ
- システム運用上の内部管理情報
勘違いされやすいされやすい情報としては次の個人情報がカードに含まれているということです。
- 所得
- 納税
- 年金
- 医療履歴等
これらの個人情報はマイナンバーカード単体には格納されていません。マイナンバーを鍵とした各行政機関のデータベース上にあるようです。
その点、私のような一般市民にとっては、キャッシュカードやクレジットカードを落とすよりマイナンバーカードの紛失は焦るようなことではありませんでした。
ただし、各パスワードを安直なものにしている方は気をつけたほうがいいかと思います。
マイナンバーカード紛失時の再交付の手順
マイナンバーカード紛失時の再交付に関する手順についてざっくり説明すると次のようになります。
- マイナンバー総合フリーダイヤルに電話をかける
- 警察署や交番へ遺失物届けを提出
- 役所の戸籍課へ紛失の申請
- 交付申請書が届くのを待つ
- Web上や電話で受け取り予約をする
- 指定された本人確認書類と手数料1,000円を用意し、本人が戸籍課へ行く
結構やることが多くて、大変です。中でも警察署や交番はあまりなじみが無いため、どこにあるのか調べる必要があります。
そして、自分が法定代理人だったとしても、子ども本人が受け取りに行かなければならないところも調整が大変でした。部活動がある日は閉庁時間に間に合わないことが多いです。自分の予定と子どもの予定と予約可能日と時間の調整は意外と大変です。
実際のマイナンバーカード再交付の手順
今回は汚損や破損ではなく「未成年者のマイナンバーカードの紛失」という設定で、実際にどのような手順や時間そして金額等がかかったかを説明したいと思います。
マイナンバー総合フリーダイヤルに電話をする
マイナンバーカードを紛失した際、最初にするべきことは一時利用停止です。これは任意ですが、数分で終わる作業なので、絶対利用停止したくない人以外はやっておくべきことだと思います。
マイナンバー総合フリーダイヤル:0120-95-0178(365日24時間受付)
音声ガイダンスに従って一時利用停止を行なってください。
警察署または交番へ遺失届を出す
ここからがマイナンバーカード再交付手続きの始まりです。紛失したからといって役所に直行しても、遺失届(番号)がないと手続きが始められません。
まず交番に待機している警察官にマイナンバーカード紛失の旨を伝えます。自治体によってはWeb上で行うこともできます。しかし結局「受理番号」が必要となるため、交番に足を運ばなければなりません。マイナンバーカード再発行に関しては、最初から交番へ行った方が早いと思います。
遺失届を出すと次の画像のような「受理番号」が書かれた書類が渡されます。これを持って、役所の戸籍係へ行くことになります。

令和7年6月10日に遺失届を提出し、赤枠に受理番号が書かれていることがわかります。警察の方も慣れたもので、交番に入ってから出るまでに10分はかかりませんでした。
役所の戸籍課へ紛失の届け出をする
まずは役所の戸籍課へマイナンバーカードを紛失した旨の電話をかけましょう。必要書類や窓口、これからの手順等について教えてくれます。
マイナンバーカード紛失の手続きをする際、紛失した証明として前述の遺失届の「受理番号」が必要となります。先に交番へ行く理由はここにあります。
顔写真などを持っていくとその場で手続きができますが、頭上の余白や背景など様々な制約があるため、何パターンか持って行きましたが全てダメでした。その場で手続きをせず、家で処理した方が良いです。
マイナンバーカード交付の手続きを終えたらこのような「個人番号カード再交付申請書兼電子証明書発行/更新申請書」が発行されます。

写真を貼り付けて郵送する書類のようですが、結局右下にあるQRコードを読み取ることで顔写真や必要情報を送信することができました。
2〜3週間後に交付申請書が届く
再交付手続きをしてから2週間くらいすると、転送不要のハガキが投函されます。待っている時間が結構長いため、少しドキドキしますが、きちんと届くので大丈夫です。

宛名面には受取期限や受取場所が記載されています。裏面には受取人を書く欄があります。
受取人氏名ですが、紛失した本人が成人ならば問題ありません。しかし、未成年の場合は次のように文言を付け加える必要があるようです。必要かどうかについては各役所の戸籍課の人が教えてくれますので、電話をして確認をすると良いと思います。
例)未成年の紛失志多(保護者氏名、紛失太郎)のマイナンバーを受け取る場合
受取人:紛失志多 法定代理人 紛失太郎
このように、紛失したマイナンバーカードが未成年のものの場合、法定代理人の文言と保護者氏名が必要となります。
Web上で受取日の予約を取る(最難関箇所)
今回、マイナンバーカードを紛失した時に一番苦労したところが「マイナンバーカードを受け取る日を予約する」ことでした。
紛失した日は2025年6月10日でしたが、再交付用のハガキが届くまで2週間経っています。この時点でだいぶ時間が経過しています。そして、いざ予約をしようとすると、一ヶ月先まで予約でいっぱいに詰まっていました。
用意はされているけれど受け取ることができる日が予約できない状態でした。このあたりは自治体によって大きく異なるのでしょうが、私のところではマイナンバーの新規取得や再交付が多かったようです。
画面の更新をすると予約の空きができたり、埋まったりすることがわかったので、そこからは5分毎に更新を押す作業でした。まるでF5アタックをしているようで、サーバーに申し訳ない気持ちになりました。
結局取れた日付は2025年7月23日16:30でした。紛失から一ヶ月、本人を伴って役所で再交付を受けることができました。
マイナンバーカードを紛失しないよう注意しましょう
マイナンバーカードを紛失してから再交付までにかかる時間は一ヶ月間でした。この間、顔写真の入った身分証明書や保険証、お薬手帳、免許証は全て使えない状態になってしまいます。
もし、自分のマイナンバーカードを紛失し、なおかつ免許証や保険証も破棄していたらと思うとゾッとします。一ヶ月間車の運転や医療機関で10割負担をしないとならないかもしれません。
マイナンバーカードは正しく使えばとても便利なものです。顔認証を使わなければ、病院での窓口で受付をするのに10秒もかかりません。お薬手帳を忘れてもカードに記録されているので薬剤師さんが薬の変更に気がついてくれます。
紛失しても、銀行のキャッシュカードを無くすよりは焦燥感が少ないです。
ただ、改善すべき点としては再発行までに時間がかかりすぎるところです。そして、受取日の予約の仕方が本当にひどいことも改善してほしいです。
また、本人を証明する証明書類が正しいかを事前に確認しないと再発行されません。
窓口で怒声が上がったり、手数料1,000円の領収証を窓口の人に投げつけたりする人も出てきてしまいます。何事も相手先に事前確認を取ることが必要だと思います。
再交付されるまでの心構え
- マイナンバーカードの再交付には一ヶ月はかかる
- キャッシュカードやクレジットカードよりはマシ
- 交番への遺失届を提出し、受理番号を取得すること
- 予約なしでは役所に行っても再交付してもらえないこと
- 再交付には1,000円かかる
- 紐付けしても保険証や免許の原本は手元に置いておくこと
- 保険の資格証明書は取っておく
この辺りに気をつけておけば、動揺することなく再交付されることと思います。
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