PebbleがついにCore Devicesとして復活!

10秒チェック
  • スマートウォッチ「Pebble」の後継機が登場
  • プロジェクト名は【Core Devices】
  • バッテリーは脅威の30日間
  • 強気の値段設定でも欲しい人はたくさんいる
  • 数量限定販売

スマートウォッチの原点「Pebble」Kickstarterから始まった伝説

今からちょうど10年前、スマートウォッチの先駆けとして登場した「Pebble」は、ガジェット好き私の心を鷲掴みにしました。新時代のウェアラブルデバイスとして世間では大きな注目を集めました。

Pebbleはクラウドファンディング「Kickstarter」で販売が開始され、わずか5日間で334万ドルもの資金を集めるという驚くべき記録を打ち立てました。私自身もこのプロジェクトに出資した一人です。

当時のPebbleが話題となった理由には、主に以下のような特徴がありました。

  • 振動による通知機能:スマホを取り出さなくても通知の内容を知ることができました。
  • 防水設計:生活防水はもちろんのこと雨の日でも大丈夫でした。
  • e-paperの採用:消費電力が少なく、1回の充電で5日は使用可能でした。
  • 豊富な文字盤:自作のウォッチフェイスも作れたり導入できたり、自由に文字盤を選べました。

これらにより、Pebbleは「シンプルで実用的なスマートウォッチ」としてその存在感を表しました。

しかし、2016年にはFitbitによる買収が発表され、私たちPebbleユーザーたちにとっては大きなショックを与えることとなりました。そしてその後、Pebbleの公式アプリや関連サービスはすべて終了。多くの愛好家にとって、これは非常に残念な出来事でした。

そしてFitbit社はこのような声明を発表しました。

かつてPebbleを偉大なものにした資産は、今後もFitbit OSの成長、進化、さらなるFitbit製品の発展へと、これからも受け継がれていくことだろう。

このようにFitbitによる買収後、公式には「Pebbleユーザーをサポートしていく」とも取れる発表されていました。しかし実際には、そのような姿勢はほとんど見られませんでした。

代替案として提示されたのは、Fitbitのスマートウォッチ「Fitbit Ionic」を50ドル引きで購入できる割引クーポン。しかし、この提案で実際にFitbitへ乗り換えたPebbleユーザーがどれだけいたのかは疑問が残ります。

多くのPebbleユーザーにとって、あのシンプルで自由度の高い設計や製品に込められた思想は唯一無二のものであり、Fitbit製品では代替にな離ませんでした。

そして皮肉なことに、そのFitbitも2018年にGoogleに買収されることとなり、結果としてPebbleの技術や資産はGoogleへと移行しました。

この一連の流れの背景には、Pebble自身の急速な事業拡大とリソース不足がありました。市場の変化に追いつけず最終的な終焉を招いたのです。

こうして、かつてスマートウォッチ黎明期に革命を起こしたPebbleは、静かにその歴史に幕を下ろしました。

Pebble
Pebble

Pebbleの復活を支える「Rebble.io」とは?

2016年、スマートウォッチ「Pebble」の公式アプリがサービス終了を迎える中、熱狂的なファンたちが代替アプリの開発をしました。そこから誕生したのが「Rebble」です。

有志による開発プロジェクトは驚異的なスピードで進行し、完成したRebbleは公式Pebbleアプリとほぼ同等の機能を実現。スマートフォンのiOS・Androidどちらでも使用可能となり、多くのPebbleユーザーはとても喜んだことでしょう。

さらに、1万種類以上のウォッチフェイスやアプリを扱うストアも復活。本当に感動的な出来事でした。

スマホにはSideloadによるインストールが必要、リスクも存在

ただし、Rebbleは非公式アプリのため、App StoreやGoogle Playなどの正規ストアからはインストールできません。そのため、「Sideload」という手法を使って手動でスマホに導入する必要があります。

このSideloadはインストールに失敗するとデバイスが文鎮化するリスクがあるため、あまりおすすめできない方法です。

市場の変化とPebbleの存在意義の再定義

もうこの時期にはすでにApple WatchやGoogle Pixel Watchなどの純正スマートウォッチが一般に普及し始めていました。Pebbleの存在価値は徐々に薄れていきました。

それでもなお、Pebbleを愛し続ける一部の熱心なユーザーたちが、Rebbleを支え続けています。その熱量は今でも衰えず、iPhone 14でもRebbleが動作するまでに進化しています。

充電不要の長寿命バッテリーは今なお魅力

Pebble最大の強みは「1回の充電で5〜7日間使える」長寿命バッテリーです。現代のスマートウォッチの多くが1〜2日で充電を必要とする中で、これは今なお大きなアドバンテージと言えるでしょう。

Pebble、まさかの復活!正統後継機「Core Devices」

ある日、Pebbleの創業者Eric Migicovsky氏が、Googleの知人にこう尋ねました。

「Pebble OSをオープンソース化できないか?」

その答えは、なんと快諾。そしてこの一言をきっかけに、Pebble復活の道筋に光明がさすことになります。

2025年3月、Pebbleの後継機「Core Devices」が正式発表!

2025年3月、ついにPebbleの正統後継スマートウォッチ「Core Devices」が発表されました。製品名こそ変わりましたが、その設計思想と魅力はしっかりとPebbleのものを受け継いでいます。

「Core」という名前は、おそらくかつて存在した幻のPebble端末「Pebble Core」にちなんで名付けられたものでしょう。長年のPebbleファンには、胸が熱くなるような瞬間でした。

Core Devicesの2モデルが数量限定で発売

今回Core Devicesは、以下の2モデルが発表されました。

  • Core 2 Duo:白黒ディスプレイを搭載したシンプルモデル
  • Core Time 2:カラー表示に対応した上位モデル

いずれも数量限定での販売となっており、入手困難になることが予想されています。

嬉しいポイントとして、以前のPebbleで使われていた文字盤サイトもそのまま使用可能とのこと。かつての資産が引き継がれているのは、ユーザー

Pebbleの思想を受け継ぐスマートウォッチの新たな未来へ

Pebbleの設計思想はシンプルで省電力、そして高いカスタマイズ性。

このすべてを再現しつつ進化した「Core Devices」は、スマートウォッチの新たな選択肢として注目を集めています。

Core Devices: 左がCore Time2で右がCore 2 Duo
Core Devices: 左がCore Time2で右がCore 2 Duo

Core Deviceは2025年3月18日から予約開始です。台数制限があるためお早めに予約してください。今は円安なので結構なお値段になりましたが、関係ありません。

発送時期についてはCore 2 Duoは9月頃の発送、Core Time 2は2026年1月頃の発送となるようです。

Eric Migicovsky氏の今後の展望

Eric Migicovsky氏によると、次の経営方針はこのようになるようです。

  • 「今回は、急成長を求める『やるかやられるか』の会社ではない」
  • 「意図的に持続可能なビジネスを構築」
  • 「リスクを小さくしながら、いくつかの製品だけをきちんと作り上げ、持続可能性のある会社を慎重に作っていくつもり」
  • 「仕事をきっちり行い、時計を作って、人々に喜んでもらえることができれば、さらに製品を増やす。」
  • 「時間はいつだってもっとあるのだから」

とのことです。慎重にコンパクトな経営から始めていくようです。なんでも従業員は本人を入れて2人、非正規職員数名で作っているようです。

Core Devicesの性能

一番気になるのはCore Devicesの性能だと思います。表にまとめてみたのでご覧ください。

機能Core 2 DuoCore Time 2
バッテリー持続時間約30日間約30日間
ボタン4ボタン4ボタンとタッチスクリーン
フレームポリカーボネートアルミニウム
バンド幅22mm22mm
マイク・スピーカー有り有り
バイブレーション機能有り有り
バックライト有り有り
心拍計有り有り
値段149ドル225ドル

正直なところ純正スマートウォッチの方が性能も価格帯の安さも上です。しかしそれを補って余るほどの稼働時間、脅威の30日です。2日に一度の充電ともおさらば。


2025年にRebbleを使いiPhoneにPebbleアプリを入れる>

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